数珠のルーツ
念珠(数珠)*のルーツは諸説ありますが、インドのバラモン教で用いられた「ジャパ・マーラー」(=祈りの言葉を口にする・花輪)という意味の道具が起源と言われています。ジャパマーラーは西へ伝わり、イスラム教のミスバハ、キリスト教のロザリオ、東へ伝わり仏教の数珠になったと言われています。
念珠には大きく分けて片手(略式)念珠と本式念珠とがあります。
片手念珠は、仏教の宗派・用途問わず使える略式の数珠です。石や木、木の実などでできた珠と、主に絹糸で作られる房から成り、珠は主珠・母珠・天(2つある小さな珠)とボサという螺旋状の珠があるのが基本的な片手念珠の形状です。特にボサは仏様を指すといわれ、菩薩からボサと呼ばれます。
信心深い方は、各宗派に合わせた本式と呼ばれるものを持ちますが、それでもお葬式の際などには片手念珠をお持ちになる方がほとんどです。
というのも、自分の宗派と先方の宗派があわない場合、先方を慮(おもんぱか)るのが日本的な配慮とされてきたので、宗派の関係ない片手を持ちます。
*数珠と念珠の違いはありませんが、「念珠」という表現は祈りの意味がより強い表現になります。
**一般的に片手念珠は宗派を問わないとされますが、地方や宗派によってルールが異なる場合もございます。仏事利用の際はご親族やお寺の方にご相談ください。